山北町 共和産の炭を買ってきました《火持ちが良く臭いが付かない良質な炭》

私の住む山北町共和地域では炭焼きを行っています。
今では炭はホームセンターで気軽に買えますし、用途はBBQが主かと思います。

昔はこの炭が産業・家庭の燃料だったのです。
共和地域には「炭焼き」の文化がかつて根付いていましたが、日常の燃料も炭からガス・石油に変わり、日常的な用途からかけ離れてしまいます。そして炭焼きという技術も失われようとしています。

そんな炭焼きを共和で伝承している「炭焼き部会」という組織があります。
先日炭を購入する機会があったので、共和の炭についてまとめてみます。

炭焼きとは？

木材を蒸し焼きにし炭化させて作る炭　（WIKI：木炭より引用）

木材を普通に焼くと酸素と結合し二酸化炭素になるのですが、酸素を遮断した空間で焼くことで炭化が進みます。

山北町の共和以外でも、森林資源が豊富な丹沢地域では「炭焼き」が生業の一つでもありました。

私が聞いた昔話では、炭焼きは冬の仕事で地域の子どもたちも手伝っていたそうです。
山の中に「炭焼き小屋」があり、子どもたちは炭焼き小屋に炭にする材木を背負って運び、帰り道は炭焼き小屋で完成した炭を背負ってまた山道を帰ったり。

炭は1950年代まで燃料の主流でした。それ以降は需要も下がり、小規模な炭焼き窯は減っていき、炭の生産は大規模な国内外の工場が担うようになったようです。

なぜ共和で炭焼きを？

ここ共和も、子どものころ親父が炭焼きをしていて手伝っていたおっちゃん（当時子ども）が沢山いる地域。
私が引っ越してきた当初、昔から現存する炭焼き小屋が2つ残っていました。

そんな炭焼き文化を受け継いでいく「炭焼き部会」があります。

共和地域の有志と山北町民の方、町外の方でも「炭焼きをやりたい」という意欲のある方々が参加しています。

秋から春にかけて毎年炭焼きを行い、ここで出来た炭は山北町の一大イベント「西丹沢もみじ祭り」にも使われているだとか。会場には100台の大鍋が設置され、共和の炭がその鍋を熱しています。

なお、今年の西丹沢もみじ祭りは中止になってしまった様です。詳しくはこちら↓

新着情報 | 山北町観光協会公式サイト

町のほぼ中央に「ダム湖百選」に選ばれた丹沢湖を擁する山北町。町域の大半を占める丹沢山地は美しい山々が連なり、山岳登山、ハイキングにもってこいです。町を縦断する中川川沿いにはキャンプ場、渓流釣り場、そして中川温泉。ファミリーで、お友達同士で、カップルで、自然をめいっぱい満喫するなら是非、山北町へお越しください。

www.yamakita.net

勿論、BBQに使いたい方も炭はご購入いただけます。

他にも土壌改良として炭を使われる方もいらっしゃるようです。
土に鋤きこまれると土壌の保水性や通気性を高めるとともに、微生物の住処になり易くなることや酸性土壌の中和などの効果もあるそう。

炭焼き部会長の富山基録さん

共和に住む富山さんが炭焼き部会の会長を務めています。
富山さんは炭焼き以外にも様々なイベントを開催しています。

インタビュー記事があるので、よかったらご一読ください。

本質を追求し、知恵と体験を届ける教育者ーNPO法人共和のもり 富山基録さん

水源地域ふるさと情報ポータルサイト

www.suigen.jp

共和の炭の特徴

共和の炭は、BBQの時に真価を発揮します。

一般的に売られている炭は炭化率（＝炭素含有率）が70％ほどですが、共和で焼かれている炭は80～90％。炭素以外のガス（成分）があまり含まれていないという意味です。

炭焼き部会長の富山さん曰く、BBQでうちの炭とホームセンターで売っている炭を2つのコンロで比べて肉などを焼くと違いが明白。
ホームセンターの炭は炭化率が低く（多くは70％程で）ガス（余計な成分）が多いため臭いがつくが、共和の炭は炭化率が高い（＝余計な成分が含まれていない）ため嫌な臭いがせず、素材の味が活きるそうです。

BBQ、外でご飯食べると、正直なんでもおいしく感じますよね。
それでも共和の炭で焼くとより上等の味に近付くことができるようです。

火持ちも非常に良いようで、一般の炭が1時間で燃焼しきるとすると、共和の炭は2～3時間は持つと言っていました。

炭は売っているの？

販売は山北町共和に住む富山さんに直接問い合わせる必要があります。

富山さんに直接お電話頂くと良いのですが、この場に電話番号を載せるのはアレですので、私にご一報ください(笑)

現在在庫のある炭は「クヌギ材」、広葉樹の炭が殆ど。
1kg250円で販売しているそうです。

ホームセンターなどで売られている炭と比べるとなかなか高価ですが、火持ちが良い点、BBQの料理の味が上がる点などを加味すると、買って損はないかと思います！

実際に買ってきた

今回は知り合いの方に頼まれて、炭を買ってきました。2019年の冬から10回近く炭焼きを行ったそうで、在庫はこんなにありました。なんでも1袋10ｋｇあるそうで、1t近くあってもおかしくなさそう…。

今回は炭４ｋｇの注文。BBQの炭は1人1キロだとか、1時間で1キロだとか言われています。
共和の炭であれば4キロでBBQ2回出来てもおかしくないかもしれません（要実証）。

木酢液もありました

炭焼きを行うと副産物として取れる木酢液。共和でも購入することができます。
料金は２Lで500円。こちらは破格。原液でこの値段なので、ネットで購入するより安いです…。
近々富山さんに値上げを薦めようと思っていますが、欲しい方は早めにご連絡頂ければ料金据え置きでお譲りできそうです。

木酢液は主にガーデニングや畑の虫除け・野良猫除けに使われます。
特に農薬を使いたくないという方、超おすすめ。
植物の抵抗力を高める効果、土壌の殺菌効果もあります。

基本的に現役を100倍以上に薄めて使うので、２Lあれば家庭菜園であれば1シーズン凌げるかもしれません。

終わりに　BBQは地元産の炭で

ご一報頂ければ富山さんに取り次ぎますので、今年の夏、BBQをご予定の方はご連絡下さい。実は私もまだ「共和炭」をBBQで使ったことがありませんので、今年の夏こそは購入したいと思っています。

地元の樹で、地元の方によって作られた炭でするBBQは格別なはずです。

屋内での飲食が敬遠される今、外でのBBQのニーズは高まっています。
安いホームセンターの炭も良いですが、今年は1度「共和炭」を是非お試しください！

併せて、炭焼き部会員も絶賛募集中とのこと！
ご興味ある方、まずははなさかまでご連絡下さい。