いよいよ2020年の田んぼも後半戦。
今日は稲の開花と出穂についてご紹介します。
イネの花ってどんなやつ?
こんな花が咲きます。
私の田んぼでは大体8月頭ごろからイネから穂が出始めます。
稲刈りの時は茶色ですが、最初はこんな感じの緑色。
そしてしばらくすると、その穂の先に白い、小さな花が現れます。
これがイネの花です。
イネがこんな可憐な花をつけるなんて、田んぼを始めるまで本当に知りませんでした。
イネの花の役割とは
他の植物と同じ原理がイネにもあります。
花が咲き受粉することで胚に養分が行き、籾が出来ます。受粉が完了しないことにはコメが実りません。
この花の働きを無事完了させなければならないので、人は田んぼに入らないというのが定石です。田んぼに入り雑草取りをしてしまうと、こすれて花に傷がつき実がならなくなってしまうと言われています。
開花の期間は1週間から10日程。この期間は田んぼに入れないので、イネの花が咲く前に雑草取りなどを行っておく必要があるというわけです。
出穂すると(ある程度)稲刈りの時期が決まる
田んぼの半分以上のイネが出穂した状態の時期を「出穂期」と言います。なかなか判断が難しいですが、今年の出穂期は8月13日前後でした。
稲刈り日の目安は積算温度(1日の平均気温を足した温度)で見る方法や、出穂から単純に40日~45日後が稲刈りの適期とする説があります。
積算温度は大抵1000℃が目安。
1日の平均気温が25℃の日が40日続くと、積算温度1000℃になります。
出穂期前後は最も「水」が必要な時期
出穂を迎える時期になると、イネは水を必要とします。
単純に養分が必要であるという点と、気温が高くなってしまい高温をイネの株元を晒してしまうことはリスクでもあります。
また、水をためたままにしておくと水温が上がります。これまたイネに良く無い為、水を水路からたくさん入れつつ、水の出口からも少しずつ水を出す「かけ流し」の状態を維持します。
水が必要であるために、この時期の水管理は非常に神経を使います。
気温が高くイネも成長するけど雑草も成長
イネは出穂後、秋に向けて実を付けるためにぐんぐん養分を吸収します。気温も上がりイネの生育も進んでいきます。一方で田んぼに潜む雑草もめちゃめちゃ成長。特にこの時期はイネに擬態した「ヒエ」の存在感が濃くなる時期。
ヒエはイネ科の植物で、植えたイネと見分けがつきにくく、厄介な雑草です。この時期にヒエも穂をつけるためそのタイミングで見分けが大きくつきます。2時間抜き続けましたが、なんとかきれいになったかな、という感じです。
除草事情はこちらのブログでも紹介しています↓
あとは稲刈りに向けて
イネの出穂が完了し、花も咲き終わるといよいよ次は稲刈りです。
これからは水管理、雑草取りをある程度行っておけばなんとか米は収穫できます。
あとは台風などの風による影響も出てきますので、対策が必要になります。
稲刈りイベントは今年も実施予定で、田植えの時と同様、感染症対策を行ったうえで実施予定です。詳細決まりましたら、こちらでも告知しますので、是非ご参加ください!
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