移住するのにベストなタイミングについて考えてみた

地方移住 U・Iターン

私は大学を卒業後、すぐに移住しました。

山北町では私が移り住んだ頃を機に、移住者が増え始めたと聞きます。その要因は色々あると思います。「地方移住」が一種のトレンドになったり、行政が移住相談の窓口を設置していたり。

そんな感じで、移住はし易くなっているわけですが、
じゃあ、いつ移住すればいいの?という話を書いていきます。

移住するタイミングは物凄く大事な気がします。結婚、両親の介護、転職、リストラ、出産、様々な転機があります。しかし、そういったことではなくて、移住したいあなたの内面的な話を書いていきます

①10年後、20年後何をしていたいか具体的に決まったとき

いわば、「移住」が目的にならなくなった段階です

近年ブーム的に起こっていた移住の潮流は、のどかな時間が流れる暮らしやすい地での生活が移住で得られるという、当人の「移住」という選択が様々な悩みの根本を解決する!生活を豊かにする!といった、耳障りの良いフレーズが多いです。しかし、田舎だから必ずのどかとは限らないし、色々と忙しいし、ご近所付き合いもあるし、煩わしいことが多いかもしれません。

そんなギャップ(=理想と違うことが起きる)に触れるのは当然のことで、そんなギャップにも耐え抜くために何が必要かというと、移住の先にある「目的」です。

移住するために移住してはいけないのです。

目的を達成するために、10年後・20年後の計画も立てられ、明確な意思を持って移住することができます。ここまで計画を立てられる方は少ないと思いますが、移住で失敗しない理想のモデルは、これだと思います。目的があると、地域の人々との関係を作ること、地域の行事に参加することは負担になりにくくなり、信頼関係を作るための「手段」に変わります。

出来れば具体的に、将来何をしていたいか明確な人は確実に強いです。

②生き抜くための社会経験・強く生きていくためのスキル

私は大学卒業後、即移住したので色々失敗したな~と思うことが多々あります。最も思ったことは、社会経験や、仕事・将来のキャリア設計に活きるスキルの不足です。山北町に移住後は複数の会社から雇われる形で、マルチなフリーター的な立ち回りをしていたために、社員研修は勿論のこと、特定のスキル、手に職をつけられませんでした。

それでも周りの方々とのコミュニケーションや複数の仕事を行う中で、様々なことを吸収してなんとか生きてまいりました。

社会で培われた経験やスキルは、田舎で生きる上での指針にもなり得ます。
私はこういうことができるから、こんな仕事をして生きていこう、雇ってくれそうな会社は無いから起業しよう等、道筋が作りやすいと思います。なので、特定の会社でキャリアを積むこと、手に職を付けていることは田舎で生き抜く上での強みに必ずなります。

③お金はあるに越したことはない

急に現実的な話ですが、必要最低限のお金は必要だと思います。
田舎は意外とお金がかかります。キリが無いですがその一例を書いていきます。

まずは家賃。私の住む地域は場所によっては、近隣の地方都市のアパートと比べても同じくらいの家賃だったりします。田舎だから安そうと思いますが、物件数も少ないから競争が起きにくいためか、家賃は強気だったりします。

あとは、家に必要の無い家財道具が残っていたりして。掃除には時間だけではなくお金もかかります。一戸建てだと庭も広く、草刈りや枝の剪定、業者に頼むにしてもお金がかかります

それから、地域にも依りますが車も必要になりがち。車両にかかる税金、駐車場代、ガソリン代、修理費用や車検代など、車は勿論お金がかかります。

最後に、山北町の場合ですが、物価は決して安いわけではありません。行きつけのスーパーの野菜と、東京都郊外、駅近のスーパーの野菜の値段が全く同じだったりして、ガッカリしちゃいます。

一方でお店も少ないのでお金を使う機会が減るのも事実。ご近所同士の「お裾分け」がびっくりするくらいありました。ご近所付き合いは重要なので、慎重に、友好的に接しましょう。

④郷に入っては郷に従え。自分と地域の関係をイメージできた時

田舎には自治会や消防団、老人会など、多すぎる!って思うほど組織があります。ただ、その組織はどれも「必要だからある」ことを忘れてはいけません。負担になりつつも地域住民を中心に自治機能を維持しているのです。変わるべき体質も勿論散見されるかもしれませんが、基本的には上手く付き合う気概が必要だと思います

移住したいな~というあなたは、地域の人々にとっては「お客様」です。
移住後のあなたは「地域を支える一員」に数えられるのです。

一方で自治会は入っても入らなくても良い組織。基本的には任意です。
そういった組織に入ることが煩わしい!という方は入る必要がありません、なんとかなるケースも無いことは無いと思います。こうしたときに役立つのは先行者。既に移住している人と接触してみることです。行政の移住相談スタッフと比べて、生の声を聞き出し易いはず。

移住前と移住後のギャップ、思っていたことと違うことは絶対起きますが、こうした準備を積み重ねることは、失敗率を確実に下げます。移住に向けて一歩踏み出すことも、諦めることもできます。

まとめ

最も言いたいことは、「移住」が目的だと痛い目みますよ、という話です。

移住がゴールであってはいけなくて、その先のあなたが成し遂げたいものに価値があります。移住先の住民からの共感や応援を得ることもできるかもしれません。

そして、次に大事なのは「情報。今は多くの自治体が移住相談の窓口を設置していたり、移住者同士のコミュニティが作られていたり、容易に情報を手にすることができます。様々な情報を基に、あなたは田舎で生きていけるのか、地域と関わっていけるのか、今一度考えてみてください。

私が大学卒業後移住に至った理由とその経緯はこちらの記事に書いています。
時間があったらこちらも是非読んでみてください。

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